TRPG論~プレイヤー目線/キャラクター目線・感情移入~

本ブログは私個人の意見であり、私はこういう考えでTRPGを遊んでいる、というだけで、すべてのTRPGプレイヤーに当てはまるとは微塵も思っていない。TRPGはコミュニケーションのゲームであり、実際にプレイするときに他者に自身の考えを押し付けるような真似は厳禁であることを肝に銘じたうえで読んでほしい。

 

TRPGで私が大切にしているテーマがある。

それは、"プレイヤーとキャラクターの距離を近づけること"である。

 

TRPGプレイヤー間では、ロールプレイとゲームプレイ、という形で二分化されて話題に上がることが多いように思う。

ここで言うロールプレイとは、(いわゆるなりきりの演技のことではなく)TRPGのプレイ中、行動を決定するときにキャラクター準拠で判断することであり、ゲームプレイとは、TRPGのプレイ中、行動を決定するときにプレイヤー準拠で判断することである。キャラクター目線、プレイヤー目線、という言葉に置き換えてもよい。

アフタートークで「あそこのシーン、俺はこうしたかったんだけどこのキャラはこうすると思ったんだよねー」とか、プレイ中に「とりあえずキャラクターたちを合流させたいし、たまたま入った喫茶店で偶然会って会話するシーンを作ろう」のような会話をしたことがある人も多いのではなかろうか。言わずもがな、前者はロールプレイの結果できるものであるし、後者はまさにゲームプレイと言える。

これらのプレイはどちらも使い分ける必要があると思っている。極端な話、ロールプレイ一切しないなら電子ゲームとは違うTRPGアイデンティティの否定に繋がると思っているし、ゲームプレイプレイを一切行わなければゲームの進行を大きく妨げることが多いだろう。

 

しかし、私はこういった一般的な、中立的なことを書きたいわけではない。私が言いたいのは、"ロールプレイすなわちキャラクター目線の行動と、ゲームプレイすなわちプレイヤー目線の行動は一致させるべき"ということだ。

 

TRPGを好んでやる大きな理由として"感情移入がしやすい"というものがあると思う。

私はゲームに限らず、マンガや小説、映画など、媒体にかかわらず、物語の追求すべき目的として、"物語の消費者(プレイヤー・読者・視聴者)の感情を動かすこと"="感動させること"があると思っている。

しかし、感情移入は感動のための一つの方法ではあるが、そのために必ずしも必要なわけではない。

例えば、戦場で生まれた子供が屈託のない笑顔で銃を持って人を殺す日常を過ごし、平和になった後で大人に対して、「なぜ人を殺してはいけないの?」と尋ねたシーンがあったとしよう。心動かされるシーンではあるが、感情移入という観点で見ると、読者或いは視聴者が純真無垢な子供の気持ちになって感動しているわけではない。子供の純真さと戦争の悲惨さに物語とは関係のない読者或いは視聴者が心を動かしているのだ。

コメディ系の物語でもこれは当てはまる。登場人物は至って真剣。しかし、はたから見ると非常に愉快で面白いシーンということは大いにあるだろう。

しかし、ことRPGというゲームジャンルは、プレイヤーの心を登場人物の感情に沿って動かす、つまり、感情移入という形で上記の目的を果たすことが非常に向いている媒体だと言える。なぜなら、RPGとは、キャラクターになりきってゲームをする、というものだからだ。つまり、消費者が製作者に代わって登場人物になりきってその行動を考える、という要素が、消費の構造の中に組み込まれているのだ。

そのうえで、TRPGは、電子ゲームと比べて消費者側の自由度が高いものである。また、実際になりきって会話する、という要素も感情移入に向いている要因の1つだろう。

つまり、TRPGは物語の追求すべき目的である"感動させること"を達成するための方法である感情移入が非常にやりやすい媒体であり、それゆえに物語を楽しむ他の娯楽ではなく、あえてTRPGを遊んでいると言える。そしてその要因は、消費者が登場人物になりきって行動を考えることにあるのだ。

したがって、"ロールプレイをした結果、プレイヤーがキャラクターの感情に追随すること"がTRPGとして追求すべき目的になるのではなかろうか。

もちろんこれは理想論である。私も4年間のTRPG歴の中で"プレイヤーとキャラクターがほとんど一致していた"という状態だったと思えるのは1度しかない。むしろ4年間という短い期間で巡り合えたことが奇跡だろう。しかし、完全に一致、とまではいかずとも、ロールプレイとゲームプレイを織り交ぜながら遊ぶことでその片鱗を味わえるだけでもTRPGは非常に楽しく遊べるものであるとも思う。

 

しかし、TRPGはこれに関して、他の媒体とは異なり、難しい点が存在する。

それはGMの存在である。GMは、時に物語の製作者であり、また、物語の製作者ではない場合も、物語の消費者ではない立場でありながら、TRPGという娯楽の消費者であるのだ。つまり、"感動"のための"感情移入"のためにTRPGをやるのにも関わらず、自身は物語の消費者ですらないのだ。GMTRPGを楽しめない、ただのただの貧乏くじなのか。

否である。簡単な話だ。GMNPCとの距離を近づけて、感情移入することを追求すればいいのだ。

 

GMも含めてTRPGをプレイしている人をプレイヤーとし、NPCを含めてキャラクターとしたうえで、"プレイヤーとキャラクターの距離を近づけること"が、私のTRPGをやるうえで最も大切にしていることである。

 

 

 

 

 

 

 

初投稿 自己紹介など

初投稿。

 

TwitterFacebook、ブログなどはほとんどやってこなかったため、不特定多数の人間に対して何かを発信する場をまともに使うこと自体が初めて。

友人と自分の好きなことについてああだこうだ言い合うのは好きなので、その感覚で、自分の書きたいときに書きたいことを書いていこうと思っている。

主にTRPGについて書くことが多いと思うので簡単にTRPG歴を書いていく。

 

歴:4年

回数:多分50~100回くらい?

誰と?:サークルに所属しているのでその人たちや、それとは関係なく仲の良い友人とやることが多い。1度だけ野良卓に参加したことがある。割合は、2:8くらいで友人とやることが多い。

システム:CoC、Dx3rd、シノビガミ、ネクロニカ、DysTopiAが主。トーキョーN◎VA・ガンドック・マージナルヒーローズ・ソードワールド・モノトーンミュージアムなども経験あり。

GM経験:去年くらいまでは友人とやる時はほとんどGMをやっていたのでまあ数は多い。しかし、サークルでは一度もやっていないのであくまで"仲のいい身内での経験"が多いだけだと思っている。

シナリオ制作:計10本くらいはオリジナルシナリオを作ったと思う。出来のいいものは気が向いたら投稿するかも。

システム制作:経験なし。

その他:1番好きなシステムはDx3rd。ネタ系シナリオよりはシリアス系が好き。オフセ:ボイセ=4:6くらい。テキセは一度だけやったことがあるが、向いてないと思った。

 

 

まったり書いていこうと思うから読んでくれると嬉しい。